お客様の声

フリーウェイ経理Pro 導入事例 - 高橋昌也会計事務所

 今回は、高橋昌也会計事務所の高橋昌也さまに、フリーウェイ経理Pro(以下「フリーウェイ」)を選ばれたきっかけや、その効果についてお話をお伺いしました。

高橋昌也会計事務所様

-これまでのご経歴について教えてください。

2002年ころから税理士であった父の事務所で手伝いをはじめました。2006年に28歳で試験に合格し、2007年に神奈川県川崎市で独立開業しました。父とはお互いに性格の違いを認識していたので、一緒の事務所ではなくそれぞれで事務所をやっていくことにしました。

 

その後、税理士会から紹介される簿記講師や相談会業務等もこなしながら顧問先開拓に励み、2019年時点で事務員さんを2名雇用し、法人、個人合わせて年間80件くらいの申告を担当するくらいになりました。

 

2020年、父が疾病により業務遂行が不可能になり、一部の顧問先を引き継ぎ、2022年時点では年間で100件くらいの申告を担当しています。


-フリーウェイを導入したきっかけを教えてください。

父の事務所で、フリーウェイの前身である「標準財務会計」を使用していました。そのまま流れでフリーウェイをオススメされて、現在に至ります。会計ソフトとして、とても標準的な機能を有していて、きちんと複式簿記を学んだ人にとっては過不足なく使用できる内容だと感じています。

 

 この点については、お客様とどのようにやり取りをしていくのかにも、大きく関わってくると考えています。当事務所の場合、いわゆる丸投げ方式に近い方が多いです。預金通帳や領収書、請求書等の資料を何かしらで共有し、経理処理は当事務所がゼロから進めていく感じです。

 

 一部のお客様はいわゆる経理知識を有している社員さんがいるので、そういう方はフリーウェイのクラウド機能を活用し、全部または一部の入力を社内で進めて頂き、その上で当事務所が追加処理(内容の確認や訂正含める)をしています。

 

 POSレジ情報のクラウド化も含めて、原データの共有はかなり楽になりました。その上で、あくまでも会計業務は当事務所で進めていく、というのが当事務所の基本スタンスです。

 

最近は「会計処理は自社内で進めることの方が良い」という考え方の税理士事務所さんも増えています。そういう事務所側の考え方とお客様が希望する仕事の進め方がキチンと合致しているか否か。ここがお客様の満足度を高めていくためには必要不可欠です。

 

 その意味で、少なくとも当事務所の業務スタンスからすると、フリーウェイは中々に使い勝手の良いソフトです。基本設計が「簿記をきちんと学んだことがある人」の使用を想定しており、その上でクラウド機能の利便性も追加されている。

こちらがやりたいこととソフトの機能が合致しているので、お客様ごとに合わせた作業形態を提案することができています。結果的にそれで業務効率化が図られているので、いまの件数もこなせています。

高橋昌也会計事務所様

-税理士もサービス業ですから、そういうお客様ごとの対応を考えるのは大切ですね。

最近は入力の簡便性や処理の自動化をセールスポイントにしているソフトも増えています。それ自体は決して悪いことではないし、また実際にきちんと使いこなせると、たしかに便利です。実際、IT関係の仕事をされている方の中には、預金やクレジットカード等との自動連携機能に特化したクラウド系ソフトを使用している人も出てきています。

 

 そういうソフトを使いこなせる方は、使用をやめてもらう必要はまったくありません。実際、最近はフリーウェイ以外にもクラウド関係のソフトも使っています。またお客様の側で以前から別の会計ソフトを使用しているケースもあります。

 

 ここはもう、事務所の経営方針によるのかと思います。「ウチの事務所はこのソフトで、こういう流れに沿って処理を進めます。お客様はそれに従ってもらいます」という業務の進め方も、間違いなく一つの正解です。

 

 そういう意味で、私の業務方針は非効率的なのかもしれません。しかし、結果的にそういう「お客様都合に合わせた処理方法」が構築できていることで、一定水準以上の顧客満足度と業務効率化を実現できています。

-フリーウェイの関連サービスでは、どのようなものを使用されていますか?

税務申告ソフトはNTTデータさんの「達人シリーズ」を使用しています。フリーウェイの追加機能である「法人税の達人」への決算書連動システムは、とても役立っています。最初に連携するときは少し調整が必要ですが、一度設定が済めば、その後はかなり手間が省けます。

 

 実際にはこれ以外にも色々とサービスがあるのは認識していますが・・・使いこなせていないのは、お恥ずかしい限りです。ただ、逆に言うと「使用するサービスをある程度こちらでコントロールできる」というのも、フリーウェイの良い点なのではないかと考えています。

-ここ最近、会計業界で気になっていることがあれば教えてください。

やはりインボイス制度による激変が気になっています。ある意味で税理士業界にとっては追い風ともいえる状況です。実際、あるお客様からは「小口の外注先がたくさんあるので、そこの申告まで含めて全部対応してもらえないか」といったご相談を受けています。

 

 そういう「ちいさなお仕事」をされている方について、税理士事務所的に「業務量や単価が見合うのか?」という点は気になるところです。そこで大切なのが、やはり事務所としての業務に対する考え方とお客様との関係性構築ではないかと思います。

 

 当事務所としては、今後も業務効率化は進めていきます。ただしその効率化の方法は、あくまでもお客様の都合に合わせた形で進めていきたいと考えています。その意味で、フリーウェイの質実剛健さは、とても相性が良いです。

 

 また会計や税務による定量的情報(数値情報)だけでなく、文章による定性的情報の価値も高まり続けています。

 

 税理士による書面添付は、カレコレ10年以上取り組んでいます。税務調査の数もめっきり減りました。また完成した書面は金融機関の人にもよく読まれています。なにより、書面作成を通じてお客様と税理士との間で共通認識を構築できることがとても大切です。

 

 あわせてここ数年では、経営力向上計画の策定支援も続けてきました。税額控除の活用などを通じて、お客様からの信頼を高めることにもつながっています。

 

 経理・税務処理を進めながら、特筆すべき取引や傾向について把握しつつ、それを申告書や書面添付、計画書にまとめていく。結局、何よりも大切なのは「お客様の仕事に興味を持ち、きちんと話をしていくこと」なのでしょう。

 

 その意味でも、使用する会計ソフトの選び方は、かなり重要な意味を持つのではないかと思います。自分なりの業務方針を確立し、それに見合った道具を使っていく。そしてそれをお客様にも提示し、双方が尊重し会えるような関係性を構築していく。

 

 税理士とお客様のそんな関係が増えていくことで、みんなが幸せになっていく。理想論かもしれませんが、そんな事例がひとつでも増えていくことを願っています。




本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

※高橋昌也会計事務所様のホームページ

※ 取材日時 2022年7月